世界に広まるドル!名づけ親はヨーロッパ?

今現在、世界でドル(dollar・$)と名のつく通貨は数多く存在します。最も著名なドルは、アメリカ合衆国通貨(USD)でしょう。多くの方がご存知のように、一般的に何の指定も無い場合はドルといえばUSDを指します。

しかし、「ドル」は何もUSDだけではありません。オーストラリア(豪ドル)、ニュージーランド(ニュージーランドドル)、カナダ(カナダドル)、香港(香港ドル)、シンガポール(シンガポールドル)など、多くの国が独自の「ドル」を通貨単位として有しています。

これらはどのような関係にあるのでしょうか。今回は、私たちがよく為替で耳にする「ドル」について調べてみました。


 

「ドル」という言葉の由来

意外なことに、「ドル」という言葉の発祥はアメリカ合衆国が誕生するよりも遥かに古い通貨単位です。その発祥は、15世紀から16世紀前半に辿ることができます。

15世紀のヨーロッパといえば、戦争が途切れることなく続いた、まさに戦乱の時代でした。戦費が必要な各国は、とめどなく銀貨の鋳造にいそしみ、その結果、徐々にヨーロッパ域内で流通する銀貨の品質が低下してしまいます。

また、中国などの東方諸国との取引も盛んになり、銀貨の流出がさらに輪をかけます。その後、新たな基軸通貨としての銀貨の必要を各国が意識してからおよそ半世紀の後、ついに良質な銀を含む新たな通貨が誕生します。

16世前半、ハプスブルクの支配する神聖ローマ帝国の統治下にヨアヒムスタールという銀山で鋳造された銀貨です。ヨアヒムスタールの通貨なので「ヨアヒムスターラー」と呼ばれ、いつしか「ターラー」という略称で呼ばれるようになります

その後、「ターラー」は、神聖ローマ帝国の盛隆とともに世界各国に伝播していきます。やがて、それぞれの地域の言葉になじんでいく中で、さまざまな名称が誕生します。

「ドル」もそのような名称の一つとして誕生したと考えることが出来ます。

 

各国通貨とドルの関係

世界各国に伝播していく中で、その中心となったのはオランダ流の呼び名であった「ダアルダー」でした。例えば、イングランドに伝播した「ダアルダー」は「ダラー」になりました。

アメリカには、オランダからスペインに伝播し、そこからさらにメキシコに伝播したスペイン・ダラーやメキシコ・ダラーが影響します。これらの銀貨を元にUSダラーが制定されたと考えられています。

また、日本人が「ダラー」でなく「ドル」と呼ぶのは、江戸時代に交易が盛んであったオランダ語の「ドルラル」に由来しています。そして、「ドルラル」の元を辿ると「ダアルダー」に行き着くわけです。

ちなみに、我々日本人には馴染みが薄いですが、EU加盟国でもあるスロベニアではつい最近まで通貨単位「トラール」が流通していました。

2007年にユーロに取って代わったわけですが、およそ500年もの長きにわたり、歴史ある名称が連綿と使い続けられていたわけです。

日本のように中国の、特に漢字文化の影響を受けている国では、元・円・ウォンという非常に似た名称の通貨を用いています。この由来は、中国の「まる」を意味する「圓」でした。

同様に、欧米文化圏では、「ターラー」という共通する通貨の歴史を持っていたといえるでしょう。

 

ドル安=円高は本当に悪なのか?

米ドルと日本円の為替レートを1ドルで換算すると、2017年現在で110円前後を推移し、この20年くらいの為替チャートは、90円から120円くらいの間を行ったり来たりしています。

そのため、日本国内の相場感覚では、1ドルいくらかという相場を予想して、1ドルのレートがおよそ100円という印象が強いようです。

また、実際に購買力平価を比較する際によく使われるマクドナルドのチーズバーガーの価格も、おおよそ1ドル=100円に収まっていますし、缶コーラなども1ドル前後なので、旅行でアメリカを訪れる人にとっては適正な為替レートなのかもしれません。

 

日本とアメリカのドルの価値

日系企業の駐在員などは、何でも円建てで給料を貰いながら、アメリカに実際に住んでみると1ドルは200円に近い価値を持って迫ってきます。

アメリカでは、ガソリン小売り価格も賃貸住宅の月当たり家賃も日本の半分くらいなので、普段から家賃や光熱費で苦しんでいる日本人にとっては急に生活が楽になったような感覚になります。

アメリカにも日本で言う100均ショップ的な99セントショップがありますが、同じものが売っている場合は、平均的に量が2倍以上入っている印象です。

例えば、日本では薬局で12錠500円前後で売っている解熱鎮痛薬の「アスピリン」などは、アメリカでは99セントショップで30錠ほど入っていて99セントで売っていました。

アメリカは世界最大レベルの産油国であるだけでなく、農産物生産大国(食料自給率127%)でもあるので、自炊すれば肉や野菜の単価は半分の印象です。外食をしたとしても「日本と価格は一緒で量は2倍」というアメリカ的お得サイズの場合がほとんどです。

一方で日本の場合は、人口密度が先進国で最悪に近い上に、コメ以外の戦略物資をほとんど輸入に頼っています。このような事からも、日本とアメリカにおけるドルの価値の相違が顕著に表れているといえます。

 

庶民は円高を素直に喜ぶ!


世界一自然環境や資源環境に恵まれたアメリカと比較すること自体に無理がありますが、ユーロと比べた場合でも、米ドルはかなり安い評価をされています。

米国内の企業は、為替レート上の輸出競争力においては、すでにかなりの優位を持っていると言わざるを得ません。

マスコミによる一般的な報道では、輸出中心の大企業の代弁をしている感が強く、円高=ドル安=悪という論調ですが、私個人としては必ずしも円高というのは辛い状況ではないと思っています。

自民党の政策ブレーンにも入っていたことのあるシンガポール人のリチャードクー氏が20年ほど前に述べていた事があります。

著書「良い円高 悪い円高」の中で「日本の産業が崩壊して円安が進み、原油や小麦の輸入に使うドルの調達にも事欠くようになる」という最悪の事態からは程遠いとは思います。

ただ、私のような大企業や政府機関とは無関係の一般庶民は、円が上がったら海外旅行でドルがいっぱい使えることを素直に喜んでいます。

 

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